■東京ドームから愛されているKAT-TUN

5月1日、KAT-TUN10周年記念ライブ『KAT-TUN 10 TH ANNIVERSARY LIVE TOUR“10Ks!”』最終日、想定外の4度のアンコールを行ない、21時23分に終了した。実は、東京ドームのコンサートは21時までに終了しなければならないのが基本のルールだが、大幅に時間をオーバーしていた。

KAT-TUNはCDデビュー前から東京ドームでコンサートを行なっていることは史上初で、2009年5月に行なった8日間連続公演で延べ165万人を動員したことも史上初の連続最多記録を樹立。KAT-TUNにとって東京ドームは特別な場所だ。この日、東京ドームからお祝いのケーキが送られたことを中丸がJwebで報告している。

6人、5人、4人でも、東京ドームでライブをしてきたが、今回はハイフンとKAT-TUNだけの空間にしたい、とバックダンサーもバンドもつけず、「3人でやる」ことにこだわったという。3人はほぼ出ずっぱりで、圧倒的なパフォーマンスと豪華な演出で広い東京ドームを使いこなし、むしろ壮大なドームが小さく感じた。

■番組スタッフや共演者に愛されているKAT-TUN

デビュー当時、グループのコンセプトである「ブラック&ワイルド」を貫き、ジャニーさんから「自由にやりなさい」と言われ続け、自分を曲げなかったというKAT-TUN。当時は、ジャニーズの先輩、共演者、スタッフなど、さまざまな人たちから「怖い」「生意気そう」といったマイナスイメージをもたれたことはよく知られている。

けれども、結成から15年、デビューして10年、その間、さまざまな経験を重ね、何度も逆境に立たされた。けれども、3人はくさらず、強さと優しさ、社会性を身につけ成長し、スタッフともいい関係を築けるようになった。

また、彼らの仕事に対する情熱や真摯な姿勢、根底にある純粋さは、一緒に仕事をした人たちから愛されるようになっていた。2016年3月までMCを担当していた『ザ・少年倶楽部プレミアム』(NHK BS)の井上プロデューサーのコメントで印象に残っているのが「共演するアーティストさんも彼らの真剣で熱い思いを感じるらしく、4人のことをすごく好きになる」という言葉だ。アイドル誌のカメラマンから可愛がられ、編集者の評判もいい。

ライブ“10Ks!”東京ドーム最終日には、3月までの冠番組『KAT-TUNの世界一タメになる旅!』(TBS系)でもおなじみのスタッフが全員で鑑賞。番組の演出・天の声を担当していたマッコイ齋藤は、KAT-TUNを「部活の後輩みたいな存在」と言い、容赦ないいじりトークで彼らを鍛え、見守ってきた。とりわけ上田は天の声のお気に入りで、最終回には「がんばれよ、上田くんが成長したら(3人のKAT-TUNは)すごく良くなると思う」とはっぱをかけた。信頼し合う者同士だからこそ許される愛ある激励に、上田は素直にうなずいた。

2回目のアンコール、同番組のオープニング曲『GREATEST JOURNEY』を歌いながらフロートにのって外周をまわっていた上田が歌唱中に天の声を見つけたのだろう、「天の声―――っ、俺、頑張ってるぞー」と指をさして叫んだ。実際、上田は今までのライブ以上に激しく踊り、動き、丁寧に歌い、鬼気迫るほどの頑張りを見せた。

そして、中丸がレギュラー出演している『シューイチ』(日本テレビ系)ファミリーも参加した。「まじすか ライブ応援スペシャル」の密着企画があったとはいえ、中山秀征、片瀬那奈、ホラン千秋、日テレ報道局の笛吹雅子、アナウンサーの安村直樹、佐藤義朗、杉野真実、以前シューイチファミリーだった辻岡義堂、そして外交ジャーナリストの手島龍一、教育評論家の尾木直樹までの大所帯、そして全員が中丸うちわを手に応援していたそうだ。

ほかにも、中丸がレギュラー出演する『所さんのニッポンの出番』(TBS系)、KAT-TUN充電期間前最後のテレビ出演となった『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)のスタッフも鑑賞していたという。

■ハイフンに愛されているKAT-TUN

ライブを見て感じたのは、KAT-TUNとハイフンの“両想い”だ。「これから」というとき、「もう二度とない」と体制を立て直したとき、「これが最終形」と信じていたとき、3度にわたる、メンバーの脱退。それに伴い、CM、発表しかけたライブツアー、冠番組、ラジオと失ったものの大きさは、はかりしれない。

そもそもアイドルは、夢を与え、笑顔にしてくれる存在なのに、悲しいこと、悔しいことの連続。ライブの最後の挨拶で上田が言ったように、メンバーが辞めると同時に、船を降りたハイフンもいたに違いないが、逆境を乗り越える度に絆を深めたハイフンも多い。その主な理由は、人数が減ってもKAT-TUNらしい「過去のライブを超える“魅せる”ライブ」を創り上げてきたからだろう。

10年でハイフンも成長した。他の同年代のジャニーズアイドルのライブに比べると年齢幅が広く、男性同士や、20代位の娘と母親、外国人など、老若男女バラエティ豊かだ。公式うちわ派が多く、「○○して」というリクエスト系のうちわは少なく、「ありがとう」「ハイフンで幸せ」といったメッセージがぽつぽつとある程度。自分を着飾ったりアピールするよりも、自分が見ていたいというスタンスだ。メンバーが挨拶をするときは静まりかえり、ひと言も聴き洩らさないように耳をすます。年月を経て、各メンバーへの声援の大きさに差がなくなってきたのも、グループへの愛が深まっている証拠だ。

ハイフンの『KAT−TUN愛』を語るエピソードのひとつに“UNLOCK画伯”がある。2016年3月にリリースした充電期間開始前最後のシングル『UNLOCK』では、特典としてフォトネームカード(集合、個人含む全15種)から1枚がランダムに封入された。ハイフンは、シングル連続1位記録が途切れないようにと、フォトネームカードの画像ではなく、イラストを描いてツイッターにアップした。これは“UNLOCK画伯”というタグで広められ、購買意欲をそそった。

しばらくはメンバーが揃う姿が見られない。CDのリリースがない、音楽番組への露出がなくなる、真骨頂のライブが見られない。活動を開始する時期は未定。本来なら大号泣のところ、KAT-TUNは「しんみりとじゃなく、10周年の歴史をきちんと見せて、感謝して、楽しく」というコンセプトにのっとり、笑顔で終わることを望んだ。「強いファンがついてきてくれるのがKAT-TUNの強み」と上田も言っている。

3度目のアンコールで「お前ら、笑え―」「泣くなよー」と登場し、あえて楽しい曲を発信した。彼らが成長したように、ハイフンも強くなったのだろう。予想を越える3人の素晴らしいパフォーマンスに未来を確信できたのか、時にすすり泣き、挨拶に涙をぬぐいながらも、最後は幸せに満たされた笑顔が見られた。

もうひとつ、感動した光景があった。終演後、東京ドームホテルの多くの窓に、「ありがとう」「10」「おめでとう」「KAT-TUN」といったメッセージが浮かび上がっていた。うちわを外に向けて飾ったり、赤い光のペンライトを振る人の姿もあった。ホテルに宿泊したハイフンの愛だ。KAT-TUNは気づいただろうか。

■メンバーに愛されているKAT-TUN

ライブが終わり、いよいよステージを去るとき、上田が「俺はお前らとKAT-TUNが大好きだー!」と叫んだ。続けて中丸が「俺はお前らとKAT-TUNが大好きだ!」と叫び、亀梨も照れながら、同じ言葉を叫んだ。たくさんの思いはあっても、「お前らとKAT-TUNが大好きだ!」のひと言で、メンバーとハイフンがひとつになった。

デビュー前からグループを第一に考え、“KAT-TUNの亀梨和也”でありたいと、個人の活動もグループに還元するためと絶対エースとしての覚悟をもって先頭を走ってきた亀梨。ヤンキー風のビジュアル、人見知りと不器用さのせいで、お茶の間には伝わりにくいかもしれないが、グループへの思い、メンバーへの想いは人一倍強く、情に熱い上田。喧嘩が多かった初期からグループの人間関係のクッション的存在となり、ときに縁の下の力持ちとなりKAT-TUNのまとめ役となってきた中丸。それぞれがKAT-TUNを愛する気持ちは揺るがない。守り続ける気持ちがあるからこその充電期間、個々がパワーアップするための時間だと、表現は違うがそれぞれの言葉で語っている。

最後の挨拶は上田、中丸、亀梨の順で行なわれた。亀梨の挨拶が終わり深々と頭を下げているとき、想いがあふれた中丸が上田に自然にハグを求め、お辞儀が終わった亀梨が気づき、抱き合う2人を包みこむようにハグ。亀梨が何か言葉をかけ、中丸の頭を励ますようにポンポンとたたき、下手に行こうとする中丸の袖を引っ張って階段を上がった。上田は涙をこらえるように泣き笑いの表情。階段を昇った中丸が、再び亀梨にハグを求めると、上田が上がってくるのを待ち、3人で再び抱き合い、3人にしかわからない想いを共有した。

予定外の4回目のアンコール、締めくくりの曲は、KAT-TUNのスペルを叫び、皆で盛り上がれる「Peacefuldays」。「有言実行な!絶対でかくなって戻ってくるから」ときっぱりと語った上田。亀梨が両手でためてためて、いつも以上に濃厚な投げキス。中丸は、亀梨を真似て、大げさな投げキスで笑わせ、笑顔で終わることができた。

■“10ks”出の新規ハイフンに愛されるKAT-TUN

実は、「KAT-TUNのライブを見ずしてジャニーズライブは語れない」という言葉があるという。しばらくKAT-TUNのライブが見られなくなるこのタイミングで、初参戦したハイフン以外のジャニオタもいたという。明確なコンセプトにもとづく構成、楽曲に合わせて効果的に使われる水と炎、花火などの演出、生歌、美しいハーモニー、世界観、テレビで見るイメージとのギャップの数々。KAT-TUNのライブは、ジャニーズ王道の「ファンと一緒につくりあげる夢のように愉快な笑顔のライブ」ではなく、「天井席でも楽しめる、ずっと見ていたい二次元の世界観を表現するライブ」だ。曲も一緒にのれる明るい曲より悲劇的な曲が多い。それでも、KAT-TUNのライブにはまり、「待っていることを伝えたい」と、ファンクラブに入会した人もいる。

この1カ月の露出とツアーの効果だろう、アルバム『10ks』、最新シングル『UNLOCK』は、じりじりと売上げを伸ばし、20万枚を突破した。たくさんの人から愛されているKAT-TUN。新規のハイフンが盛り上がっているうちに、「こんなに大きくなりました」と胸を張って戻ってくる日が来ることを期待する。

(ライター:佐藤ジェニー)

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